もしもの入院に備えて、実際にどのような費用が発生するのか確認したことはありますか?
入院時には、保険診療にかかる窓口負担に加え、食事代や差額ベッド代、交通費、日用品費など、高額療養費制度の対象外となる費用が発生する場合があります。 今回は、公益財団法人生命保険文化センターが2026年1月に公表した「2025年度 生活保障に関する調査」をもとに、入院時の自己負担費用と、事前に確認しておきたい備えについてご紹介します。
1日あたりの自己負担費用は?
同調査では、過去5年間に入院し、直近の入院で自己負担費用を支払った人について、自己負担費用総額を入院日数で割った「1日あたりの換算額」は、平均約2万4,300円でした。 この金額には、治療費だけでなく、食事代、差額ベッド代、交通費、衣類、日用品費なども含まれています。また、高額療養費制度を利用した場合は、制度利用後の金額です。
入院時の自己負担費用総額は?
同調査における直近の入院時の自己負担費用総額は、平均18.7万円でした。
20万円未満の人が66.7%を占めていますが、30万円以上となった人も20.4%となっており、決して低い割合ではありません。 また、調査では入院日数が長いほど、自己負担費用の平均が高くなる傾向が示されています。
見落としやすい医療費以外の負担
入院時には、治療費以外にも次のような費用が発生する場合があります。
- 入院中の食事代
- 差額ベッド代
- 本人や家族の交通費
- 衣類や洗面用品などの日用品費
- テレビや冷蔵庫、衣類・タオル等のレンタル費用
患者本人が希望して利用する差額ベッド代は、原則として公的医療保険や高額療養費制度の対象外です。
ただし、料金を明示した書面による同意がない場合や、治療上の必要、病院側の都合などで個室に入った場合には、差額ベッド代を請求されないケースもありますので、個室を利用する際は、料金と利用条件を事前に確認しましょう。
高額療養費制度の対象外となる費用も
高額療養費制度は、保険適用診療の自己負担額について、原則として1か月ごとに、年齢や所得に応じた上限を設ける制度です。
一方で、次の費用は原則として高額療養費制度の対象外です。
- 入院中の食事代
- 差額ベッド代
- 先進医療を受けた場合の技術料
- 衣類や日用品費
- 交通費
先進医療については、技術料は全額自己負担ですが、診察、検査、投薬、入院料など、通常の診療と共通する部分には公的医療保険が適用されます。
また、会社員等は、業務外の病気やけがで働けず、給与を受けられないなどの条件を満たした場合、傷病手当金を受け取れる可能性がありますが、仕事を休むことで収入が減少することも考慮しましょう。
なお、高額療養費制度については改正法が成立しており、2026年8月から月額上限の見直しや年間上限の導入が予定されています。最新の上限額や手続きは、加入している健康保険組合、協会けんぽ、市区町村等へご確認ください。
現在の備えを確認しましょう
厚生労働省の患者調査では、退院患者の平均在院日数は長期的に短縮傾向にあります。
ただし、短期入院であっても、手術や検査の内容、差額ベッドの利用状況などによっては、一定の自己負担が生じる場合があります。 入院への備えを考える際は、民間医療保険だけでなく、次の内容をまとめて確認することが大切です。
- 高額療養費制度
- 傷病手当金
- 自治体の医療費助成
- 勤務先の休暇・福利厚生制度
- 預貯金で対応できる金額
- 現在加入している医療保険の給付条件
医療保険に加入している場合は、入院給付金の日額だけでなく、短期入院や日帰り入院の取扱い、手術給付金、通院保障、支払対象外となる条件なども確認しておきましょう。
まとめ
現在の保障内容が、今の家計状況や希望に合っているか気になる場合は、どうぞお気軽にライフデザインへご相談ください。公的制度や預貯金、勤務先の制度も含めて確認し、必要に応じた備えをご案内いたします。
※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。制度内容や負担額は今後変更される場合があります。 ※掲載している平均額は、個々の入院費用を保証・予測するものではありません。実際の負担額は、年齢、所得、治療内容、入院日数、医療機関、公的助成制度等によって異なります。
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